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ぴっからコラム

【071】命をまなぶとは

春になってあたたかくなってくると、子どもたちにとって最良の「ともだち」が現れます。

それは「カナヘビ」。

たくさん出てくることと、子どもたちでも捕まえられる程度のすばやさなので、乱獲されます。
はじめはおっかなびっくり触っている子も、だんだん自分のペットのようにかわいがりだします。

しかし、、、

虫カゴに2〜30匹が、ぎゅうぎゅう詰めに…

竹に入れられて水責めに…

にぎりしめすぎて死んでいるのを「寝てるんだよー」…

「もうちょっとやさしくしてあげてよ。」と言うと。

「わかったー!」といい返事。

その直後、
「暑いから泳がせてあげるー。」と噴水へ投入…。

「オイ!」ってつっこむと、

「えー?やさしくしてるんだよ?」

「飼うの!」と涙目に訴えかけるクセに、放置するので死体が山積みに…

さすがにそろそろ絶滅するんじゃないと思うほど。

「命」について学ぶ機会が必要なのかも、と思いいろんな話しをするものの、子どもたちにとってはどうもピンと来ていない。
伝える側も、考え出すとピンとこない。

探して捕まえるの楽しいし、死んだら何が困るの?

倫理感?死んだら悲しい?

生き物を殺すのは悪いこと?じゃあ食べてる肉は?

生態系が狂う?

将来、事件を起こす子になる?

僕が子どものころ、カエルのおしりに爆竹を入れて投げるあそびがはやっていたし、ザリガニを釣るのにカエルを捕まえてつぶしてエサにしていた。
トンボを捕まえて、頭をちぎって飛ばして喜んでいた。
カマキリにバッタを食べさせて喜んでいた。

幸い、まだ事件は起こしていません(笑)。

でも、高学年になるにつれ直感的に「あっ、生き物を殺すのってイヤだ。」っていう感覚が生まれた瞬間を覚えている。
ザリガニ釣りを妹に教えようとした時、カエルをつぶすのが気持ち悪くなったのです。

児童養護施設の子どもたちとキャンプをした時、一番小さい子がひたすらに虫を殺していた。
やめさせるべきかどうか、随伴していた心理カウンセラーに相談したところ。
「彼は、施設で一番小さくてイジメにもあっている。その発散先が虫に向いているだけなので、今、虫殺しをやめさせることは、彼の成長にとって良いことではない。」
と言われたことがあった。

カナヘビたちには申し訳ないが、子どもたちの成長にとって、決して悪いことではないような気がするのです。

そして、このことは意外なミラクルへと発展するのであった…

つづく

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