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ぴっからコラム

【061】そばにいるだけで

「ぼくだけ釣れんし、もう釣りたくない。」

フィッシングに挑戦!のプログラムに参加したAくん。
開始15分くらいで、竿を投げ出して泣きべそ状態です。

「そらー釣りをしないと、いつまでも釣れんよ?」
「一緒にあっちで釣ってみようよ!」

まわりでGリーダーたちは、声をかけますが…、

「ぼくだけ運が悪いから。」

「ぼくのとこだけ魚がよけるから。」

などなど…、謎な言い訳をたくさんしています。

ADHD、自閉傾向など、いろんな医療上の名称がついた子どもたちもガイア自然学校には参加してきます。
Aくんも、その1人。

一緒に自然の中であそぶ上では、ただの「個性」や「性格」の違いとしか思っていません。
むしろ、見ていておもしろい子が多い。
「学校」などの集団規律を要求される場になると、大変なことがたくさんあるのだろうと思います。
だからこそ、ガイア自然学校では、のびのびと自分らしく、自由にあそんでもらいたい。
子どもの気持ちの切り替えが難しい時、そばにいるだけしかしません。
無理矢理何かをさせたって、叱ったって、何にもならない。
気持ちを受けとめていくしかないんですよね。

終わりまぎわ、ずっと釣らずにウロウロしていたAくん。
そばにいたGリーダーの竿を見て、

「それで釣らせてみて?」

と自分から言いだしました。

「いいよ。」

とリーダーが竿を手渡すと、奇跡的にその瞬間、魚がヒット!

それまでの泣きべそはどこへいったのか。
狂喜乱舞してるAくん。

自然はこんなミラクルがあるからいいんです!

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