「子どもたちに自然体験を提供できればいい。」
自分も楽しいし、子どもたちも楽しそうだし、この笑顔が見られればそれでいい。
割と単純な意識と感覚で、この仕事をスタートしました。
しかし、続けていくと多くの子どもたちを笑顔にする体験は「楽しい」だけでなく、子どもたちの「心」を育てていることに気づきます。「主体性」だったり、「自律心」だったり、人として成長するための基礎となる部分の成長。それらが自然体験を通じて行えていることが、参加してくれた子どもたちや保護者の方からの声で実感するようになりました。
「これってすごく大事なことだから、もっとそこを軸にした活動にしていこう。」
そう思い、ただのアウトドアイベントではなく、子どもたちの成長の場として内容を作っていきました。
方法についてもたくさん勉強しました。
子どもたちの「心」を扱おうと思うと、一緒に活動する「リーダー」の関わり方がとても大切なことに気がつきました。子どもたちと本気で向き合う、そんな関わりが大切でした。
その時だけの「お手伝いさん」や「アルバイト」では、ムリだったんです。
そこで大学生を集めて「Gリーダー」という組織を作りました。毎週研修をして、子どもたちとの関わり方やアウトドアのスキルを身につけてもらった上で、安全に活動ができるようにしたんです。
そうすると、Gリーダーの中から「こんな仕事をわたしもしたい!」と言ってくる子たちがでてきたんです。
「人雇うなんて、そんな儲からないのにどうしよう…。」と悩みましたが、なんとかしようと動き回っているとなんとかなったんです。
動き回ってるといろんな声がかかり、なんでもやっていきました。
「地域で学童が足りないから、やってほしい。」
「キャンプ場の管理人がいないから、手伝ってくれないか?」
GリーダーのOBにも、子どもがいる時代になりました。親になったリーダーから、
「うちの子を自然の中で育てたいから『森のようちえん』作ってくれないか?」
断る理由もなく、むしろ自分がやりたかったことの背中を押されている気がしたので全部やってきました。経営戦略もなにもないので、もちろん失敗も借金もいっぱいです笑
20年経った今、まだまだ団体としては未熟だし課題だらけです。
けれど、こんなにたくさんの子どもたちの笑顔が見られて、たくさんのGリーダーが活発に活動してくれて、たくさんの社員ががんばってくれていて、いろんな人の期待に応える仕事ができている。
心から感謝しています。
本当にありがとうございます。
先日、森のようちえんの保護者さんから言われたんです…
「子どもたち卒業したらどうしよう?フリースクール作って?」
乞うご期待!