イタズラから問題提起
さてさて、ブログですと基本的にはこの活動の「良いところ」を書くのが基本ではありますが、子どもたち相手の毎日は「きれいごと」では進んで行きません。
今回は、少し辛い側面もさらけ出していきたいと思います。
先日、放課後自然教室で、男の子たち数名が女子スタッフに左側の手紙を手渡ししてきました。
「ババアしね ってかいた」
その女子スタッフと子どもたちと何かトラブルがあったわけでもなく、それまで一緒に遊んでいたのに笑いながら渡してきました。
その女子スタッフは、ショックを受けてしまい少し落ち込みましたが、がんばってその子たちに「そんなことされたら辛い」と伝えました。
それでもあまり子どもたちに受けとめられなかった感じがあったので、社員からもその子たちに話をすることに。
その時の感じだと、その子たちは「悪いことをした」という認識はありました。
軽いイタズラのつもりでやったのでしょう。
同じように、
「いもてん(男性スタッフのネーム)しね」
と書いた落書きも放置されていました。
こちらは、誰が書いたかも分かりません。
もちろん、一部の子どもたちのやったことではありますが、誰しもそうしたことをしてしまう可能性はあります。「いつものイタズラッ子」だけの問題ではありません。
そして、心ない落書きが見つかることは、最近のことだけではなく、これまでにもしょっちゅう「ある」ことではありました。
子ども同士だけではなく大人も「傷つく」ことを伝えています。
今回は立て続けだったので、全ご家庭にもお伝えしてお家で話し合う時間をとってもらうことをお願いしました。
ほんのイタズラではありますが「人の気持ち」を考えるきっかけとして、少し問題にしてみました。
※画像は本文に関係ありません。
悪口から学ぶ「人の気持ち」
子どもたちは、イタズラ大好きです。
ちょっと悪い言葉とか、汚い言葉(しね、くそ、うんこ、ばか、etc)も大好きです。
今日も送迎のバスの中では「〇ん〇ん ぶーらぶーら そーせーじー♪」の大合唱でした。
それ自体は、そんなに悪いことではありません。
大人の社会が、悪い言葉を発しているのだから子どもたちはそれをマネます。
それはどうしょうもない。
それよりも、その悪い言葉を相手に投げかけた時に、どれくらいその人が「傷つく」かを理解すること。
これが大切だと思います。
子どもたちには、当然それが分かりません。
(大人でも分かってない人多いかも…)
子ども同士で悪口を言い合って、片方が泣いて、泣かせた方があやまって、の繰り返しの中で少しずつ「人は言葉でも傷つく」ことを学んで行きます。
自分が傷つく経験、人を傷つけた経験、両方必要なことです。
できれば傷つけ合わずに過ごせれば幸せなのですが、人生でいずれはそうした「傷つく経験」がやってくると思います。
なので、以下のことを大切に子どもたちにも関わって行きたいと思っています。
言葉や相手の行動で「傷ついた」時に、ちゃんと自分が「傷ついた」と気づくこと。
そしてそれを「いやだ」と、相手にしっかり「伝える」こと。
暴力や悪口頼らず、お互いが心地よい場にできるように話し会えること。
こうした積み重ねで、子どもたちも自分の気持ちに気づいたり、相手の気持ちを考えられるようになっていくはずです。
※画像は本文に関係ありません。
子どもたちと向き合うことで育つ支援員
ガイア自然学校の放課後自然教室では、社員の他に大学生のアルバイトスタッフや大学生のボランティア「Gリーダー」がスタッフとして子どもたちと共に放課後を過ごしています。
社員もほぼ20代のスタッフばかり、こんな若いスタッフが多い「学童保育」なかなかないのではないでしょうか。
それ故に、子どもたちに「きびしく」言えず、上記のような場面で子どもたちに「傷つけられる」ことが多々あります。
それが理由で「子どもたちが怖い」と言ってやめていったアルバイトの子もいます。
ガイア自然学校の方針として、子どもたちの気持ちを「受けとめる」ことを大切にしているが故に、子どもたちの言動や行動を「受入れ」過ぎて子どもたちの暴走がとめられない場面もよく見かけます。
これは逆に、子どもたちに相手が「傷ついている」ことを知らせないようにしてしまっているため、お互いのためになりません。
大人側もしっかりと「イヤなこと」は「イヤ」だと伝えることが大切です。
「強く言っても、言うことを聞いてくれない。」
そんな若いスタッフたちからの声もよく聞きます。
「言うこと」はもちろん聞かないかもしれない、けれど諦めて伝えないのは最も良くないので、伝え続けるように話しています。
「言うこと」は聞いてなくても、その時のスタッフの感情は子どもたちに伝わります。
「先生」の立場だと「怒ってはいけない、冷静に叱るように。」が原則のようですが、
私たちは逆で、
「怒っていいよ。」
と言ってます。
大人だって傷ついたり、腹が立ったら、怒ったり泣いたりする。
子どもたちにも、それが伝わった方が、人と人として向き合えます。
それくらい子どもたちと本気で向き合うことが、大人にとっても子どもにとっても大切なんです。
そうすれば、子どもたちも人の気持ちに気づいていけるし、支援員も大人として自分の気持ちをしっかり伝えるように成長するのです。
毎日の放課後の中で、毎日ガチンコだととても大変ですが、笑いもあり涙もあるそんな放課後です。