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ぴっからコラム

自然の「ミラクル」が自信をつくる

【何からはじめる?】

「今日はゴロゴロしたい!芝生でゴロゴロ!」

「砂でお城つくりたい!ダムも!」

「あの山の上までいってみよー!」

自然教室ガイアキッズでは、子どもたちと今日は何をするか、相談することから始まります。
「木とあそぶ」「砂とあそぶ」などのテーマは決まっていますが、具体的に何をするかは担当するリーダーたちと相談して、グループであそべる内容を考えてあそびます。
決まっているスケジュールは、「はじめのつどい」と「おわりのつどい」だけ、お弁当を食べる時間も何をしてあそぶかも自由です。
ただし「安全」が大切なので、みんなの安全が守れる範囲だったり、グループにリーダーは1人か2人しかいないので、リーダーが一緒にいられる範囲は決められます。自由だからといって、子どもたちだけでどこかへ行ってしまうことだけは禁止です。

「木とあそぶ」というタイトルのイベントですが、1日中アリの巣を見て過ごす子がいたり、上述のセリフのように芝生でゴロゴロして過ごして「木」とは一度も触れない子もいます。
一応、全体進行を行うPD(プログラムディレクター)担当のリーダーは、その時のテーマが「木」だったら「木」にこだわってお話をしたり、木とあそぶ方法をオススメしたりはします。
あくまでテーマはテーマなので、目的は子どもたちがのびのびと自然の中であそぶことで主体性を育てることなので、あまりこだわっていません。

それで良いのです。

【自然のミラクルをのがさない】

「みんなで『虹』の歌を歌ってたら、ホントに虹がでた!」

「グループのみんなで、山の頂上までのぼったらカモシカがいて、みんなで追いかけて楽しかった!」

「川の中州まで行ったら、ウオータースライダーみたいになってて流れたら楽しかった!」

多くの自然教室や学校活動内での自然体験だと、決められた自然体験活動という名のアクティビティを決められた時間で「やらせる」ことが多いです。
たくさんの人数を少人数のスタッフや先生で見なくてはいけなし、安全性も確保できないので当然です。

しかし、大人の決めた流れとプログラム内容を進めることだけに集中していると、子どもたち個々の発見や気づき、その時その瞬間にしか起こらない「ミラクル」を逃してしまうことがあります。
それは、とても「もったいない」し「残念」なことなのです。

以前、沖縄の海辺でキャンプをしてた時、いつも使っていた自由なキャンプ場が使えなかったので、やむを得ず公共の施設を使わせてもらったことがありました。
そこは、ちゃんとした施設だったので、海に入る前に指導員さんの説明がありました。
きれいな海が目の前でした。
でも、暑い中、真面目に説明をされる指導員さんの長い話をがんばって聞いている子どもたち。
すると海辺のすぐ近くに、海ガメが泳ぎまわっているのが見えました。
石川から来た子どもたちは大興奮!

「わあ!あれ海ガメ?!」

「すごいはやーい!

「おおきーい!」

興奮して立ち上がって騒ぎだす子どもたち。

「静かに聞いてください!今は説明の時間です!」

と施設の指導員さんの一喝。
しゅんとする子どもたち。。
海ガメはどこかへ行ってしまいました。

まあ、沖縄の指導員さんにとっては、海ガメなんてミラクルでもなんでもないかもしれません。
でも、その時見ていた子どもたちにとってはすごいミラクルだった訳です。

こんな風に、大人の都合だけでプログラムを進行してしまうと「もったいない」ことが良く起こり得ます。何のための自然体験か、指導する側はよく考えるべきだと、私は思います。

その時、その場所で。

「今、ここ」で起こっているできごと。

それは、小さなことだけど奇跡的な事や、神秘的な事に出会うことがあります。
その体験は、思い出に残るだけでなく、奇跡的なこととか神秘的なことを「体験」する訳ですから、自分の人生にとって「前向き」なれるきっかけだったりします。

なんで?って?

そうした神秘的なことが「ありえる」って知っていれば、自分の人生においても「ミラクル」が「ありえる」って信じられるようになると思いませんか?
そうしたら、将来どんな困難な状況になっても乗り越える原動力になると思うのです。

感覚的な話しはさておき、自然の中だからこそ起こる「ミラクル」を見逃すのは単純にもったいないです。
なので、子どもたちも指導するリーダーたちも、ある程度自由に動ける1日の方が、そうしたミラクルに出会いやすいのです。

【自由をサポートする人材】

時間と内容が決められたプログラムの進行は、とても安全でやりやすいです。
なので、ほとんどの「自然体験活動」は、そうしたプログラム化した所が多いです。
メリットもたくさんあります。
子どもたちが「やったことのない」体験をさせることができます。なので、新しい気づきや経験が増えるので、とても楽しいし感動も生まれます。
そして、少ないスタッフで大人数の子どもたちを安全に見ることができます。
スタッフも、その指導する範囲の知識と進行をすればいいので簡単です。

しかし、この「自然教室ガイアキッズ」のように、「自由」を主体とするプログラムの場合。
グループの子どもたちの意見や気持ちを聴きながら、安全性と子どもたちの主体性を育てることを同時に行うという「離れ業」をやってのけなければなりません。

その時、その瞬間の子どもたちの「気持ち」と「自然」を捉える感性。
その場所によって必要な安全の確保。
子どもたちの「主体性」を育てるための「声のかけ方、関わり方」。
それらを同時に行うという。
とてもレベルの高い「自然体験活動」を指導していることになります。

それゆえ、ガイア自然学校の「Gリーダー」は、毎週研修を行い。
ほぼ毎週子どもたちと関わる事業に参加したり、準備したり。
活動が終わったら片付けだけじゃなく、しっかり「ふりかえり」を行う。
とても手間のかかった人材育成をやっている訳です。

新聞記者さんを呼ぶと

「今日の自然教室は何をするんですか?」

と聞かれます。

普通の質問なのですが、いつもとても困ります。
だって決まってないから…。
いつもあれこれ、やってそうな事を伝えてますが、記事になると何も伝わってない感じになります笑

子どもたちの成長のためにここまでやっている自然教室。
ぜひ、参加してみてください。

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